大事なものは余白や余韻の中にこそある(渋沢やこさん)

こどもにとって遊ぶことは、自分や自分以外の人や生き物や世界を、精一杯感じ取っている時間のように思います。笑顔だけでなく、真剣な表情の時もあるかも知れません。

私は布芝居というお話の芸をしていて、客席のこどもは、お話の世界を想像して口をあんぐり開けていることもあります。感じ方はそれぞれだと思うので、自分の芸の中に、こども達の心が遊ぶような余白や余韻があるか、いつも試されている気がします。

決められた時間ばかりの生活では、自分の感じ方や生き方さえ見失ってしまう事が大人にもある。だとしたら、その子が見つけていく大事なものは余白や余韻の中にこそある。

実は、客席のこどもの表情を見ているのが何よりも好きです。

 

 

渋沢 やこ さん

ヘブンアーティスト なにぬの屋