切ないことに、子ども時代、すなわち、あそびの世界の危機です。
晴れと雨の境目を、走って追いかける。
背中に羽を生やして、何度も何度も飛んでみる。
暇にまかせて何をするでもなく何かがはじける、内なる小宇宙。
そういう時間を過ごし、子どもは自らの生を力強く開拓します。
子ども時代の危機は、人類の危機です。
上手くいかないときも孤独を感じるときも、人生の最後まで寄り添ってくれる思い出の宝箱を持てなくなるとしたら。
あそびの世界無くしては、あまりにもか弱い子どもたち。
子どもを守りたいならば、大人が守るべきは、あそびの世界。
大人だって決して強くはないんだけれど、三間をたぐって、力を蓄えて。
明日ひとつできることから。
久米 朋子 さん
会社員/IBASHO副代表