ICTが子どもの生活に一気に入り込んでくる。AIが予測をたて、その子にあった遊びと学びのプログラムを与えられる時代が迫りつつある。実際の体験もせずに、パソコンで知った知識で、わかったつもりになってしまう子どもが大量に生み出されていくのだろうか。
だからこそ幼少期から、リアルな「自然の不思議」と出会う体験が求められている。風の音を聞き、土の匂いをかぎながら、五感を使って、感じる力を磨こう。これは遊びでしか手に入らない。自分の手足を使って遊び、群れの中で、安心して失敗できる環境のもとで育つ。AIでは予測できない困難と向き合い、感情をコントールしながら、協力しあい、しなやかに立ち上がる力を育む。
今こそこの「遊びがもつ力」が求められている。
認定NPO法人フリースペースたまりば理事長
川崎市こども夢パーク所長
西野 博之 さん